2014. 3. 28 配信
~生まれ変わりは、ない。あなたの人生はこの一度きり~
「オレ、実は、源頼朝の生まれ変わりなんだ」
「私の前世は、クレオパトラかもしれないワ」
今から17年ほど前、私の周りでは、こんなセリフをよく耳にしました。
出たよ、出ちゃったよ、妄想が。
だからって、それが何なのよ。
肉体も精神も霊性も、今よりうんと若かったその頃の私は、相手のそんな言葉を聞くたびうんざりしながら、心中いつもそうやって毒づいていたものです。
その後、透視スクールに通い始めたら。
「僕、過去生で坂本龍馬だったかもしれない」
今度は、クラスメイトのA君が、真剣な面持ちでそう打ち明けてきたのです。
光瞑想をしていたら、突然、脱藩の途を駆け行く龍馬の自分が視えた、そのときの生々しい肉体感覚や感情をありありと思い出したと言うのです。
A君はクラスの誰もが認めるスーパークレアボヤント。
彼の話が単なる思い込みや妄想とは考えられません。
この物腰柔らかい控え目なA君が、あの大胆で革新的な坂本龍馬の生まれ変わり??
もしそれが本当であるなら、なぜA君には龍馬と同じような気質がさほど見当たらないのだろう?
A君のこのひと言にひどく混乱し、私の中にひとつの疑問が芽生えました。
人はどのような仕組みで生まれ変わるのだろう?
死と再生の狭間には、どのようなプロセスが隠れているのだろう?
それから何年も経って、ようやく、その疑問への答えを受け取ることができました。
互いに輪廻転生のカラクリに気づいた今では、このときの会話は二人の懐かしい笑い話になっています。
人は亡くなるとどうなるのでしょう?
生はいかにして廻っているのでしょうか?
今日は、これから、輪廻転生の仕組みに迫っていきましょう☆.。.:*・
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生まれ変わりはない。
あなたの人生はこの一度きり。
そう聞いたなら、スピリチュアルな人たちの多くが、きっと異を唱えてこう反応するでしょう。
そんなはずはない。
私は何度も生まれ変わって今ここにいる。
私というこの意識がひとつの生を全うしたら、今度は別の人間へと生まれ変わり別の生を体験する。
かなり長い間、私自身が、輪廻転生をそのようにとらえていました。
けれど、実情はそうではありません。
スピリチュアルなメディアで語られている、こうした輪廻転生の一般的な概念は誤認であり、自我による歪められた解釈に過ぎません。
ある人間から別の人間へと個の意識が生まれ変わりを繰り返すという死生観は、輪廻転生の真の在り様ではないのです。
ここで、輪廻転生の真相について、詳しく見ていきましょう。
最初に、前回の内容、「三次元世界の構造」を振り返っておきましょう。
こちらの図をもう一度ご覧ください。↓
人間=空の一部(ハイヤーセルフ)+自我。
人間は、空という一なる全体の部分として創られ、根元で空の本体とつながっている状態で、おのおのの周り360度球体状に独自の幻想を映し出し、それらの幻想を現実として体験しているのでしたね。
それでは、人間は亡くなるとどうなるのでしょう?
死という幻想を映し出し、死を体験したその後は?
あなたが亡くなると、あなたの球体世界は閉じられ、自我の覆いが取り払われます。
あなたという人間を形作っていた空の一部が空の本体へと吸い込まれ、戻されます。
あなたの意識のすべてが空という全体意識へと溶け込み、一体となり、個としてのあなたは完全に消滅するのです。
個としてのあなたが消えるとともに、代わりに、あなたという個の意識が紡いだあなたの人生体験が、データとして空に記録され、保管されます。
「アカシックレコード」とは、こうした記録保管所としての空の別称。
空による創造のすべて、すなわち、宇宙の生命活動のすべてが記録され、保管されている宇宙のデータバンクである空の側面のことを、アカシックレコードと呼んでいるのです。
亡くなると個の存在が消えるだって?
それは違う。
あの世で先祖や故人に再会した。
眩しい光に包まれ神や天使の声を聴いた。
臨死体験をした人たちが、死後の世界について、そう話しているじゃないの。
個であり続けようと求める自我の、そんな反論が聞こえてきそうです。
死んだらあの世でみんなに再会できる、肉体は滅びても個の存在が消えることなどないと自我は主張します。
しかし、実際には、個の意識が存続すると考えられているような、いわゆる死後の世界なるものは実在しません。
臨死体験をした人たちが見たビジョンは死後の世界ではありません。
それらのビジョンは、臨死体験をした当人が、自分が置かれている現状を自分に教えるために、別次元の世界を自分に見せているだけなのです。
波が引いて海へと帰るように、亡くなると、あなたのすべてが一なる空へと戻され統合されます。
その際、消えずに残るのはあなたの人生体験の記録のみ。
個としてのあなたは、もはやどこにも存在しません。
(※空へと戻ることができないケースもありますが、それについては別の機会に詳しくお伝えしますね)
それでは、個の意識が空へと戻された後に、いかにして生は再び廻るのでしょう?
ここからは、人間誕生のプロセスを、空の視点でシュミレーションしながら見ていきましょう。
空という一なる全体意識のあなたは、今まさに新たな人間の自分を創造するところです。
宇宙の創生から人間ひとりひとりの人生体験に至るまで、宇宙の生命活動のすべてが記録されたデータファイルが、空であるあなたのデータバンクの中に保管されています。
新たな人間の創造に当たり、まずは、データバンクの中から複数の人間ファイルを選びます。
それぞれの人間ファイルには、それぞれの人間の一生分の人生体験が書き込まれ記録されています。
次に、それぞれの人生体験の記録の中から、どの部分を新たな人間に用いるのかを決めます。
たとえば、こんなふうに。
人間Aの人生の、ある「カルマ」に関わる体験の記録。
人間Bの人生の、ある「トラウマ」に関わる体験の記録。
人間Cの人生の、ある「信念」に関わる体験の記録。
人間Dの人生の、ある「知識」に関わる体験の記録。
人間Eの人生の、ある「才能」に関わる体験の記録。
そして、これら一部分の記録データを、それぞれの人間ファイルからダウンロードして、新しい人間の設計図を組み立てていきます。
こうしてデータがつなぎ合わされ完成した設計図を、空のあなたは自らの部分に託して外側へと吐き出し、新たな人間の自分、新たな個の意識を誕生させます。
これが、人間誕生のプロセスです。
私という存在、この私という個の意識は、実は、こうしたほかの誰かの人生体験の断片や、宇宙の生命活動の記録のかけらを寄集めてできています。
そして、前述の誕生時の基本データの上に、新たな生での体験が加わり上書きされて、自我の個性がさらに強調されていくのです。
転生に際して、ひとつの人生体験、すなわち、ひとりの人間の個性や人生の記憶のすべてをそのまままるごと受け継ぐことはありません。
「私の過去生」とは、自分が今生へと持ち込んだ、ほかの誰かの人生体験の断片的な記録データのこと。
もし坂本龍馬としての記憶が蘇ったのなら、それは、単に、龍馬という自伝の記録の一部がデータとして自分の中にあるというだけです。
しかも、データバンクの中のどの人間ファイルも、ダウンロードはフリーです。
つまり、源頼朝の、クレオパトラの、坂本龍馬の、それぞれの人生体験の記録の中のあらゆる部分が同時に多数ダウンロードされて、数々の新しい生へと持ち込まれていくのです。
このように、空の視点から見ると、さまざまな人間へと無数に転生が繰り返され、さまざまな人生体験が無数に繰り広げられています。
ところが、私という個の意識にとっては、人生は、このただ一度きりです。
輪廻転生とは、つまり、空という全体意識による「いのち」の循環のこと。
空へと「吸い込まれ」、全体意識へ戻るのが死。
空から「吐き出され」、個の意識を成すのが生。
私たちは、空の呼吸とともに生死を廻らせ、空という一なる永遠のいのちを鼓動させているのです。
繰り返しましょう。
あなたはまるごと誰かの生まれ変わりではないし、まるごと誰かに生まれ変わることもありません。
生まれ変わりはありません。
あなたの人生は、この一度きりです。
次回は、アカシックレコードについて、さらに掘り下げていきますね♪
空の意識に目覚めて、一度きりのこの人生を、大いに味わい尽くしていきましょう.。.:*☆
最後までお読みくださり、ありがとうございました☆彡