リーダーの立場から言えば、リーディングは、リーディーの耳に心地のよいことを伝えて、リーディーのマインドを満足させることが目的ではありません。
リーディングの目的は、何より、リーディーの変化を促すことにあります。
あなたのオーラは本当に美しいですねとか、あなたの考えていることはうまくいきますよと言われれば、リーディーのマインドは、一時的には満足するでしょう。しかし、それだけで終わってしまうリーディングでは、リーディーに、変化や成長を促す余地がありません。
リーディングは、相手の鏡となること、すなわち、リーダーが、リーディーの真実を、リーディーに向けて反射させる鏡になることです。
質の高いリーディングを受けて、自分の真実に触れると、通常、マインドは、”動揺”するものです。
一方、リーディーの立場としては、リーダーに依存しない姿勢が大切です。
私がリーディーの立場なら、「私の未来はどうなるのでしょう?」と、リーダーに尋ねることはしないでしょう。
あるいは、もし、私が、「あなたのソウルメイトは●年●月に現われます」とか、「あなたのその願いは、必ず実現します」とリーダーに言われたら、そのままを受け取るのでなく、そういう可能性もあるのだなと解釈します。
なぜなら、自分の人生を選択し、創造するのは、ほかならぬ自分自身であり、自分の未来は自分が創るものだからです。自分の未来はどうなるのだろうとリーダーに尋ねるとき、リーダーの未来予言をそのまま鵜呑みにするとき、私たちは、未来を選び、人生を創り出す自らの力を放棄していることになります。
これまで、私自身、さまざまなリーダーたちのリーディングを体験し、リーダーとしてのあり方について、リーディングに臨む姿勢について、多くの気づきや学びを得てきました。
数々のリーディングの体験を通して気づいたのは、自分自身も含めて、完全無欠なリーダーなどいないということです。
リーダーによっては、リーディーのオーラに、負の感情エネルギーを投げ入れてくることもあるかもしれません。また、長年のキャリアを積んだリーダーであっても、ときには、中立な立場から外れてしまうこともあるでしょう。
どれほどすばらしいリーダーであろうと、リーディーと同じく、リーダー自身もまた、いつでも成長の途上にあるのです。
リーダーを通して語られる情報をどのように受け取り、どのように活かしていくかは自分次第であり、当然ながら、リーディングを受けるリーディー自身に責任があります。